太陽の塔を読んで頭の中で何かの弾みが付いて考え続けていたら、情けない物をそのまま描けるのは才能だなと辿り着いて滝本竜彦の『NHKにようこそ!』を思い出した。ところからの『映像研には手を出すな!』である。
『映像研』を知っている人にはこの流れは分からないと思う。既に知っている側に回った僕にも分からない。『映像研』はテレビアニメが放映されていて、その頃は観てない(し今も観ていない)がポッドキャストの「Rebuild」で度々触れられていて、そこからある種の想像はしていた。オタクっぽさを過度に卑下するでもなく、消臭するでもなく、そのまま描いているんだな、という想像を、「Rebuild」を聴いてしていたのだ。そう考えると、『太陽の塔』『NHK』からの流れで読みたくなるのは分かる気がする。勿論、兼ねてから「評判いいし、いつか読まねばな」リストに入っていたということは大きい。
さて面白かった。物を作るという時のバランス感覚を、三人のキャラクター間の綱引きとして描いていて何度も泣きそうになった。
まだ終わっていなくて嬉しい、まだずっと読み続けていたい。
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